2023FIM世界耐久選手権
“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第44回大会
2023年8月4日~6日開催
Dr.Dry RACING TMR with ACE CAFE
No.27 GSXR1000R (EWC)
【ライダー】大石 正彦│平野 ルナ│梶山 知輝
最終公式順位
EWCクラス24位│総合30位
【8月1日】
いよいよ8耐ウィークに突入!
機材/車両/工具などをピット内へ搬入。
整備/計測/タイヤ管理/給油/ブリーフィングなどのスペース分けを行い、機材の設置、マシンの準備などを行い、翌日の走行に備えます。
大会終了までは、ほとんどの時間をここで過ごす事になりますので、なるべく快適に過ごせて、基地としての機能も損なわないように仕上げて行きます。
プライべ―ターチームなので、基本的にはライダーやチームスタッフ総出で、出来る事はみんなでやって節約するのですが、今年は例年以上の酷暑となり、頭がクラクラしながらの、まさに地獄の搬入となりました。
搬入/設置が終わった後も車両のメンテナンスやカウルのラッピング貼りなどを行い、気づけば作業は深夜まで・・・。
【8月2日】
フリー走行が開始となり、多少のネガが発生しながらも各ライダー順調にタイムを刻み、セットアップも順調に進みました。
【8月3日】
ウィーク3日目は車検とブリーフィングが行われ、整備や準備を粛々とこなします。
【8月4日】
本日は午前中フリー走行/午後1回目の予選、夕方夜間走行練習というスケジュール。
そこで大事件発生。
ピットアウトした梶山選手のセクタータイムが表示されない・・・
「転んだ?」とにわかにざわめくピット内に、最初に飛び込んできたのはレースカメラマンさんから送られてきたこの写真!
梶山選手が逆バンクで転倒!
ライダーは無事だったのですが、マシンが縦に2回転してしまう大転倒!
メインカーにのみ使用しているワンオフスイングアームが折れてしまい、フロントフォークがひん曲がり、タンクはベコベコ、その他ありとあらゆるパーツが使い物にならない状態に。
午後の予選はTカーを準備し、第一ライダーの大石選手が予選アタックを開始。
無事に予選通過タイムをクリアしたあと、数周したところで大石選手の動きがなんだかおかしいな~と。
あれ?来ないぞ?
しばらくして、「これはACE CAFEどうしたんだぁー」と実況のシモさんの声が!
モニターを見上げると、「なんかウチのピットが映ってる!」しかも車両バラしてる!
今度はエンジンブローでマシンストップ!
この時点で直ぐに走れるマシンが0機に。
平野と梶山が1回目の予選を走れなくなってしまったが、1番の問題は夕方からのナイトセッションで、規定周回の走行ができないとその時点で失格になってしまう!
「ヤバいって!どうする!」
急遽午前中にクラッシュしたメインカーから、奇跡的に無傷だったエンジンとフレームを回収。
エンジンブローしたTカーの足周りを組み合わせ、メーター類などは予備パーツをかき集めて、ニコイチで1台をナイトセッションまでに組み上げるという強硬策に。
ナイトセッション開始ギリギリに車両が組み上がり何とか規定周回を完走。
しかしその裏では問題が山積みで、急遽組み上げたマシンで翌日に行う2回目の予選や、決勝を戦うのは不可能!
Tカーも用意しないと・・・
そこで別働隊を編成。
折れてしまったワンオフスイングアームを治すべく、図面を持つ沼津の工場へ連絡し、スイングアームを持ち込んで溶接修理。更に足りなくなったパーツを清水の倉庫からピックアップ。
ベコベコタンクも修復に出し、翌日の予選までに、メインカーとTカーを組み上げるという作戦に!
別動隊が戻るまでに、ナイトセッションを走行した車両をすぐさまバラバラにし、メインカーはスイングアーム以外の足周りやエンジンなどの修理再調整。
Tカーはエンジンを載せ替えつつ各部のメンテナンス。
別動隊が深夜1時に帰還し、そこから組み立て調整。
5日の朝にメインカーとTカーが完成!
完璧な状況とは言えませんが何とか予選2回目に参加出来る状態に仕上がりました。
徹夜でGSXRを復活させてくれたメカニック陣や別動隊の皆さん!
本当にお疲れ様でした&大感謝です!
【8月5日】
予選2回目の朝。
予選1回目は大石選手しか走ることが出来なかったので、平野選手と梶山選手はこの一発で予選通過することが大前提!
全力アタックしたい気持ちを押させてもらい、予選通過ラインを通るタイムだけを目標に走ってもらい、無事3人共に予選通過。
安堵の中、ピットウォークが開始。
その後、フリープラクティス→TOP10トライアルと続き、前夜祭に突入!
OGURA CLUTCH ORC with RIDE INさん
笑って対応いただきありがとうございました💦
昨年は感染症対策により、遠くから手を振る程度しかできませんでしたが、今年からは通常運転!
沢山の方が26番ピットに来てくださり、応援をいただきました!
足を運んでいただいたみなさんに感謝です。
前夜祭終了後は、ピット作業の練習/確認を開始。
タイヤ交換→燃料補給の一連の作業内容と、コンビネーションの取り方を確認しながら夜が更けてゆきます・・・
▼Vol.2決勝に続く(更新をお待ちください)